主人公・心の中

「 今の仕事、やってもやってもスキルアップしている気がしないんだよなーなんかこう、手に職がつくような仕事に転職しようかなー 」

主人公

「 何かいい求人情報ないかなー 」

主人公

「 「ファーストエレベーター株式会社」･･･エレベーターの点検とメンテナンスをしてる会社か。エレベーターってあっちこっちに数え切れないほどあって毎日のように乗ってるけど、見えないところがどうなってるのか、知らないな 」

主人公

「 これは面白そうだぞ。応募してみようか 」

山本

「 この度は求人へのご応募、誠にありがとうございます 」

主人公

「 よろしくお願いします！ 」

主人公・心の中

「 話しやすい雰囲気だな。よかった 」

山本

「 私どもの仕事は、主にエレベーターの点検とメンテナンスです。日々の点検から大規模な改修まで、メーカーを問わず請け負っております 」

山本

「 そのほかに、エスカレーター・自動ドア・立体駐車場の保守・点検・改修業務なども行っております 」

主人公

「 なるほど。私はそういう機械の裏側に興味があって応募しました。ただ、何の経験もありません。それでも大丈夫でしょうか？ 」

山本

「 ええ。先輩社員達がついて、ちゃんとお教えしますので安心してください。ペースは人それぞれ、自分のペースで覚えていってもらえばいいんです 」

主人公

「 わかりました。そんなふうに優しく言っていただけると、すごく安心します 」

山本

「 それはよかったです 」

山本

「 うちの会社は人数は少ないですが、とてもアットホームで社員同士の仲間意識が強いんです。まるで家族で働いているような雰囲気なんですよ 」

主人公

「 そうなんですか。今までぎすぎすした職場を経験してきたので、そういうのはほっとします 」

山本

「 いかがでしょう。うちで一緒に働いてみませんか？ 」

主人公

「 ぜひ、こちらで働かせていただきたいと思いました！よろしくお願いします！ 」

山本

「 こちらこそ、よろしくお願いいたします 」

山本

「 今日からこの先輩について仕事を覚えてくださいね 」

先輩

「 よろしくね 」

主人公

「 よろしくお願いします！ 」

先輩

「 これがモーター、これが制御盤だよ 」

主人公

「 わあ、エレベーターの見えないところって、こんなふうなんですね 」

先輩

「 じゃあ今から点検作業をするから、よく見ててね 」

主人公

「 はい！ 」

先輩

「 どう？ 」

主人公

「 はい･･･いろいろ覚えることがあって、難しいですね 」

先輩

「 まあね。僕だって、最初からすぐ覚えられたわけじゃないからね 」

主人公

「 そうだったんですか 」

先輩

「 でもさ、社長もよく言ってるように、自分のペースでゆっくり覚えていけばいいんだよ 」

主人公

「 ありがとうございます、先輩！！一生ついていきます！！ 」

先輩

「 だめだめ！ちゃんと独り立ちしてくれないと！ 」

主人公

「 あは、そうですよね！頑張ります！！ 」

子供

「 おじちゃん、なにしてるの？ 」

主人公

「 エレベーターの点検だよ。ちゃんと安全に動くかどうか、確かめてるんだよ 」

子供

「 そうなの！ありがとう、おじちゃん！ 」

主人公・心の中

「 この仕事やっててよかった！ファーストエレベーター株式会社に入ってよかった！ 」